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天澤 弘也; 佐藤 元昭; 阿部 昌義
保健物理, 26, p.47 - 58, 1991/00
原研大洗では、低レベル・固体廃棄物の処理能力の増強等のため焼却設備を更新した。更新にあたり、廃棄物の受入からパッケージ化まで一環した処理工程による運転管理の効率化、計算機を利用した廃棄物データ管理の効率化、遠隔自動化による作業者の被爆低減化などを基本方針に、新たな焼却システムを構築した。新システムでは、カートンモニタにより廃棄物の線量当量率及び放射能量の測定を行い、正確な受入データの把握をした後、順次・焼却装置にて焼却する。・焼却装置から回収される焼却灰は、放射能量を測定した後焼却灰固化装置により固型化してパッケージとする。その後、ドラムモニタにより封入放射能量等を測定し保管管理され、各工程から発生する廃棄物基本データ及びプロセスデータを計算機に更新保存する。システムの完成により、作業工程の合理化、廃棄物データの精度の向上が図れることとなった。
間辺 巖; 川崎 克也; 南 賢太郎
JAERI-M 90-069, 46 Pages, 1990/04
原子炉解体時には多量の放射性固体廃棄物が発生し、これらの廃棄物をその放射能レベルに応じて合理的に処分する必要がある。本装置は中でも多くを占める極低レベル廃棄物の区分と確認を、線スペクトル分析法により効率的に行う為に開発された。装置は廃棄物の走査機構、2台のGe半導体検出器と多重波高分析器、及び小型計算機システムからなり、3種類の容器に収容したコンクリート等の廃棄物の放射能を、核種別に自動測定する。本装置の諸性能の確認試験を行った。廃材等の密度と放射性物質が容器内に均一に分布する時、主な放射性核種に対する測定精度は10%以内である。Coに対する検出下限放射能濃度は200lドラム缶を用いた時、600秒の計測時間で7.510Bq/gである。測定処理能力は1時間あたりで約1000kgである。
水下 誠一
Journal of Nuclear Science and Technology, 26(2), p.278 - 285, 1989/02
放射線管理区域で働く作業者の内部被曝管理に使用する新椅子型全身カウンタを開発した。設計指針は、低い放射能を短時間で測定すること、線量評価が可能であること、検査が容易であること、自動測定および自動データファイリング機能を有することと、コンパクトで軽量であることである。最も適したジオメトリーとして椅子型ジオメトリーを採用した。線量評価のために、肺を含む胴体上部と胴体全体とを区別して測定する。椅子は、天井と入口ドアのない遮蔽ハウスに組み込まれており、32ビットマルチタスク計算機により制御される。遮蔽ハウスの重量は約3500kgであり、一般的な実験室に設置することが可能である。人体模型校正実験で得られるCo-60に対する最少検出限界は2分の測定時間で約130Bqである。
荘司 時雄; 大島 真澄
JAERI-M 83-205, 25 Pages, 1983/11
線角分布測定用にゴニオメーター・リモート・コントロール・システムを製作した。コントロール回路等はNIMモジュール化されており、回路素子には主にTTL-IC(トランジスター・トランジスター・ロジックIC)を用いて制作された。このシステムはゴニオメーター及びデータ収集装置の動作を制御し、線角分布の完全自動測定を可能にする。
熊沢 蕃
JAERI-M 8085, 24 Pages, 1979/02
NTAフイルムの測定を自動化する一環として、濃淡レベルのあるデジタル画像から飛跡の線分要素を抽出する方法を示した。この方法の特徴は背景部分の画素の濃淡レベルが移動しても、飛跡の細線要素を抽出できるように、各画素でその周辺の画素と比較しながら細い線分要素があるか否かを判定していくことにある。飛跡のある顕微鏡写真を7ビット/画素で364323画素のデジタル画像にした後、ここで述べる方法でこの画像データを処理した結果、この方法は飛跡画素のみを主として抽出することが知られた。また、この方法は暗い背景にある飛跡でも明るい背景にある飛跡でも、いずれの飛跡画素をも抽出することが知られた。